社会人になったときや結婚をしたときなど生命保険に加入したまま、内容を見直さずに放置していませんか?
契約した時から、お子さんが生まれたり、お子さんが就職されたりと生活状況が変わったにもかかわらず、保障内容はそのままになっているという方も多いようです。しかし、生命保険は一度入っておけばそれで良いというものではなく、ライフプランに合わせた定期的な見直しが必要です。
このページの目次
1.保険の見直しとは?
保険の見直しとは、加入中の保険を現在の生活状況(ライフスタイル)合わせた内容に最適化させることです。
結婚や出産、子どもの独立など、ライフスタイルが大きく変わるタイミングで契約内容の見直しをするのが効果的で、具体的には、現在の保険を解約して他の保険に加入し直したり、保険金額を増減させたり、特約を追加したりするなどの方法があります。
なぜ見直しが必要なの?
理由① ライフスタイルに合わせたリスクに対応する
結婚や出産、子どもの独立などで、ライフスタイルには常に変化が起こります。ライフスタイルの変化によって、対応すべきリスクも変わるため、ライフスタイルの変化に応じて保険も見直した方が良いといえるでしょう。
また、子どもの教育(進学)資金や老後のお金を準備しておきたい場合などにも、保障額の見直しや、新しい保険の加入など、見直しておくといいでしょう。
理由② 収入の変化
転職や退職で収入額が変わるときも同じです。収入が増えたから・減ったから、保険料を見直したいときや、将来の年金対策として貯蓄性の高い保険を検討したいなど、支出や貯蓄にも変化があれば、そういったタイミングで保険の見直しや追加加入を考えるのもいいのではないでしょうか。
理由③ 保険料を抑えられる可能性がある
たとえば、子どもが自立したりなど、「万一のことがあっても学費や養育費に困らないように」と設定していた保険は生活を支えるべき人の数が減ったことにより、必要なくなります。必要な保険金額が減ったときには、保険を見直して、保険料を抑えることがおすすめです。
理由④ 保険商品の変化
医療の進化に伴って、保険商品も年々進化しています。数十年前に加入した保険では、今の医療に対応できなかったり、似たような保険商品でも内容がよりよくなっていて、保険料が安くなっているなんてこともあるため、保険商品の変化に合わせて、見直しをするのもよいでしょう。
2.保険の見直しタイミング
普段から保険商品ばかり気にしていることはないと思います。そこで、自分の生活環境が変わったタイミングや税金や制度などが変わったタイミングなどに保険を見直すのがいいのではないでしょうか。
ライフステージに合わせた保険の見直しタイミング
就職
就職をして保険に加入するという方も多いでしょう。たとえば、お子さんの就職などでこれまで両親が契約してきた保険をお子さんの名義に変更したり、保証内容を見直すにはいいタイミングといえます。
保険に加入していない場合には、「まだ若いから病気や死亡の心配はない」と考える方もいるかもしれませんが、保険料は年齢によって変わるため、若いうちに加入しておくと、保険料を低く抑えることができます。
就職してすぐには、給与も低い人が多いですから、死亡保障よりは、急な入院時などに備えて最低限の医療保険に加入しておくのは一つの選択肢です。
結婚
結婚は、保険を見直す良い機会です。結婚してパートナーができると、自分だけでなく相手の人生のことも考える必要が出てきます。自分に万が一のことがあった場合に、残される家族ができるため、お互いが加入している保険の内容を確認しましょう。
結婚前に加入していた保険の受取人を両親に設定している方は、配偶者に変更したり、万一のことがあった場合に、配偶者が生活に困ることがないよう、話し合って保障内容を設定するのが良いでしょう。
転職
転職をすると、今までの収入が変わるという人も多いと思います。転職などきっかけに、収入に見合った保険料なのか支出を見直したり、収入に見合った保険に加入するなどを、検討するのも良いでしょう。
妊娠・出産
妊娠や出産で家族が増えるタイミングは、これまで配偶者の生活だけを考えた保険になっていたものに、子どもの生活費を考えて死亡保障を設定するのがいいでしょう。
また、女性は医療保険に加入していない場合、妊娠後だと保障内容に制限を受けたり、加入できないなんてこともあります。そのため、女性は妊娠前のタイミングで医療保障を見直しておくことをおすすめします。
子育て中
子育てには多額のお金が必要になります。妊娠中から今後必要になるであろう保障を考えておくことがおすすめですが、お子さんの進学や志望に合わせて死亡保障を見直したり、学資保険などの加入を検討するのがいいでしょう。
マイホームの購入
マイホームを購入するタイミングも保険を見直すいい機会と言えます。住宅を購入する際に、多くの方が住宅ローンを組むと思いますが、金融機関によっては住宅ローンを組む際に団体信用生命保険(団信)への加入を義務としていることがあります。団信に加入した場合、契約者が死亡した際に住宅ローンの残債が団信の保険金から支払われるため、遺族の住居費の心配がなくなるのです。
この保険は、被保険者(住宅ローン利用者)が死亡または所定の高度障害状態になった場合、生命保険会社が住宅ローン残高に相当する保険金を保険契約者(銀行等)に支払い、住宅ローンの返済に充当します。そのため、万一のことがあっても住宅費の心配がありません。そのため、住居費分も考慮して死亡保険金などを設定していた方は、保障内容を見直すことで保険料を抑えられるかもしれません。
子どもの独立
子どもが独立すると教育費や養育費の心配がなくなります。子どもの生活費分も保険で準備していたのならば、、死亡保険金を今までよりも減らして保険料を抑えると良いでしょうしかし、老後の生活費や医療費のことを忘れないようにしましょう。
その他の見直しタイミング
ライフスタイルの変化以外にも、保険の見直しに適したタイミングがあります。
保険の更新時期
保険の更新の際、更新時の年齢と保険料率で保険料が再計算されるます。ほとんどの場合、保険料は更新前よりも上がりまが、その時に、これまでの保障内容は必要なくなっている場合もあります。保険料と保障内容のバランスを見て見直すのが良いでしょう。
医療の進化や国の制度の変更
医療技術が日々進化する一方で、それに伴って、保険の新商品が開発されることもあります。たとえば、がん保険の「先進医療特約」は、2000年代になって一般的になった放射線治療の「陽子線治療」や「重粒子線治療」などの治療法に対応して誕生しました。
古いままのがん保険では、先進医療に対して給付金は出ないため、チェックするのも良いでしょう。
また、国の保険制度が変更されるときには、公的保障でカバーできているところなどが出てくれば、不要になる保険が出てくることもあります。ほかに、税制の改定になどタイミングで、保険を見直すのも良いでしょう。
3.失敗しないための保険の見直し方
ステップ① 現在の保険内容を確認する
最初に、契約時に受け取る保険証券や約款に記載されている契約内容を見て、現在加入している保険の契約内容を把握しておくことが重要です。
- 保険金の金額
- 受取時期
- 保険料
- 払込期間
- 特約の内容
- 保障内容の重複(複数の生命保険に加入している場合)
- 更新時期(定期保険の場合)
ステップ② これからのリスクの把握
家族が増えたり生活状況が変わると備えるべきリスクも変わります。子どもの教育費、老後の生活資金など、リスクは人それぞれですが、今後のライフプランニングに合わせてどのようなリスクが想定されるのか、それに備える保証内容を検討する必要があります。
ステップ③ 収入と保険料の把握
収入の変化や支出の変化によって、保険料に充てられる月々の予算を確認しておくことをお勧めします。歳を重ねれば重ねるほど、ある程度の保険料はかかるものだと想定して収支を計算しておくことをお勧めします。
ステップ④ 保障内容の決定
今の保障内容、今後のライフプランニングとそれに伴うリスク、保険料の予算の確認ができたら、保障内容と保障を増やすのか減らすのか、検討しましょう。
4.保険の見直しに困ったら
生命保険はライフスタイルの変化や家族構成の変化、収入の変化や年齢によって必要になる保障が変わります。自分で情報を集めのもいいのですが、保険の相談窓口やファイナンシャルプランナーなどに相談してみるのが良いでしょう。
コメント